先日の大相撲春場所13日目の取り組みで、『境川部屋』の三段目・響龍さん(ひびきりゅう 本名=天野光稀)が頭部を強打し救急搬送されましたが、1ヶ月の処置と入院にも関わらず、「急性呼吸不全」で4/28に急死したそうです。
ご冥福をお祈り申し上げます。
この響龍さんの取り組み後の対応に関して、ネット上でもかなり話題となっております。
響龍の相手との取り組みと入院まで
響龍さんの相手は、三段目・今福さん(本名=今福順也 30歳)にすくい投げされましたが、上手く受け身をとることが出来ず、頭から土俵に落ちてしまいました。
響龍さんは頭を強打し、直後は意識はあった様ですが、そのままうつ伏せの状態から動かなくなりました。
しかし、
その響龍さんが倒れたままの横で、今福さんと行事は、相撲の儀式に沿って“勝ち名乗り”を優先しております。
画像がネット上にも流出しておりますが、なんとも異様な光景です。
倒れてから、1分後に呼び出しが3人がかりで体位を仰向けに変更し、5分後に担架に乗せて、緊急搬送しました。
入院後、響龍さんは、意識は回復したものの首から下が上手く動かせず、手足がシビレたり、マヒしている感じがあったそうですが、徐々にマヒした体が動くようになっており、回復の兆候を見せていたようです。
しかしながら、28日に容体が急変、入院で寝たきりの状態が続いており、肺血栓を患っていたこともあり、多臓器不全が原因で亡くなってしまった。
響龍の救命より優先した神事の“勝ち名乗り”とは?
相撲の取り組みで、行司が勝った力士のしこ名を呼んで、その方へ軍配をあげること。「勝ち名乗りを受ける」という。
特に、大相撲は国技であり神事と言われ、『儀式、手順』をとても重じております。
もちろんこれは、同じ日本人として理解できますが、ある程度“臨機応変”な対応があっても良かったのではないでしょうか?
もっと、組織として人命がかかる様な緊急事態には、適切かつ迅速に対応する体制を作らなければいけません。
救命・救護に対する意識の低さが露呈する出来事となってしまいました。
まとめ
『響龍、本当は助かった⁉︎原因は人災?救命より優先した神事の“勝ち名乗り”とは?』ということでお伝えしてきました。
2年前には土俵上で、舞鶴市長が挨拶中に心肺停止になり、人命救助のため、偶然その場に居合わせた女性看護師が土俵に上がったところ、降りるようにアナウンスされたこともありました。
さすがに伝統とは言え、人の命より伝統、儀式を優先する様なことは、あってはならないことです。
2年前の出来事が今回、活かされていないということがよくわかったと思うので、今後、改善されることを望みます。
そして、今後も伝統と儀式を伝えていくためにも、時流に合わせた救護体制や力士の安全面に支障をきたすような古い慣習は撤廃し、より良い伝統や儀式に変化させて欲しいと思います。